よくある症状や疾患および肥満 SYMPTOMS

Gait and Posture 歩き方や姿勢の変化/異常

明らかな異常はないけれど、愛犬や愛猫の歩き方や走り方、立ち方に違和感を覚えたことはありませんか? レントゲン検査や患部の触診などによっても「原因がわからない」「様子見」となることも少なくありません。
こういった変化は、患肢の疾患や痛みだけでなく、柔軟性の低下や筋肉量の低下、身体の歪み、症状が出ている部位以外の場所を庇った結果などで起こっていることも多いです。

このようなケースでは、疾患の治療ではなく、身体の歪みを改善したり、硬くなっている部位をほぐしてあげる事で、姿勢や歩き方が改善されることがあります。改善した後は、日々のケア(メンテナンス)を続けていく事で、動きやすい身体を維持していくことができます。

疾患の治療と並行して行うリハビリや、健康な子のフィットネス、早期発見のための運動器健診などは、健康寿命を伸ばすサポートをしていきます。

Patella Luxation 膝蓋骨脱臼

いわゆる「膝のお皿」である膝蓋骨が内側または外側にずれてしまう病気で、外傷あるいは先天的な要因で起こります。
重度の場合は外科手術による整復が必要となりますが、軽度の場合では強い痛みの症状などがなく、なんとなく歩けている事が多いため「様子を見ましょう」「ひどくなる様なら手術を考えましょう」「サプリメントを飲みましょう」と言われることが多い疾患です。

ですが、劇的な症状がない場合も、膝の違和感は存在しており、本人の歩きやすい方法をとってしまうことにより体の歪みや、別の足への負担につながってくるケースも非常に多く認められます。リハビリテーションでは脱臼を完全に治すことはできませんが、膝周囲の筋肉を鍛えることで、サポートしたり、早期に患肢以外の場所への負担を軽減することで、今後の悪化予防、関連疾患を軽減させることが可能です。

Intervertebral Disk Disease 椎間板疾患

代表的な疾患は椎間板ヘルニアです。背骨(脊椎)の間でクッションの役割をしている椎間板の突出・逸脱により、神経を圧迫してしまうため、神経伝達がうまくいかず、麻痺などの運動障害が起こる病気です。

部位や圧迫度合いにより重症度や症状が異なり、重度な場合はできるだけ早期に手術を行いますが、軽度な場合は内科療法(安静、投薬)による治療が行われることもあります。治療によって完全に回復するとは限らない疾患であり、再発することも多い疾患です。


リハビリテーションでは正しい姿勢や歩き方を早期に学習させることで、より良い回復をサポートします。麻痺が残ってしまうなど回復が困難なケースでも、身体の他の部位への影響を軽減するためのケア、サポートを行います。

また、状態に応じて、鍼治療や漢方サプリメントの処方も行います。

Osteoarthritis 変形性関節症

シニアの犬猫の多くが罹患していると言われている疾患で、加齢などが原因となり、関節が徐々に変形することにより慢性的な痛みを生じます。
犬猫の慢性痛の症状は見逃されやすく、「年だから仕方ない」と思われて見逃されていることも多いです。診断された場合でも完治できる疾患ではなく、生涯付き合っていく必要のある疾患です。

痛みがひどい場合には痛み止めを処方されたり、サプリメントにより症状の緩和をはかることが多いです。
リハビリテーションでは変形により痛みが出ている部分だけでなく、体全体へのケア、温熱療法による痛みの緩和、適切な運動による悪化の防止などを行います。

犬の関節の痛みについてはこちら 猫の関節の痛みについてはこちら

整形疾患、神経疾患だけでなく、内科疾患をはじめとした様々な疾患に対してリハビリテーションで補助ができる可能性があります。
食事や運動のアドバイスも行っていますので、一度ご相談ください。

肥満が及ぼす危険性 OBESITY

近年、肥満(適正体重の20%超え)あるいは過体重(適正体重の10%超え)の犬猫が増えています。 肥満(過体重)は多くの疾患とも関連しており、その中には減量により改善する疾患や、症状が緩和される疾患も多々あります。

しかし、減量がうまくいかないケースも多く見られます。犬猫の減量は食事管理によるものがメインですが、並行して適切な運動をさせることも重要であり、なにより飼い主の協力が重要です。
当クリニックでは、適切な食事管理と運動のアドバイス及び継続するためのサポートを行います。 サポートのために、まずは飼い主さんに現状を知ってもらう必要があります。

そのため、肥満度を「BCS」や「BFI」といった指標を利用して、一緒に判定を行うことで、実際にどのくらい太っているのか、どこで判断したら良いのかを、知ってもらいます。 加えて、体重のほか減量の指標となるよう、胸囲/腹囲/腰囲の測定も行います。 判定した肥満度から、適正体重や適切な食餌の量を算出し、食餌内容や回数についても相談の上指導いたします。最終目標と短期目標を設定し、現在使用しているフードでも問題ないのか、またおやつはどうしたら良いか、減量に適したフードのご紹介やサプリメントについてもお話しします。

減量にあたり、食事療法も運動も重要ですが、痩せやすい身体にすることも重要です。身体が硬くなっていたり、歪んでいたりする事で減量を妨げてしまうこともあります。そのため、必ずストレッチやマッサージを行い、身体をほぐしてから運動を行います。効率の良い運動だけでなく、その子の身体の歪みを治すための運動なども組み合わせて行い、サポートします。特に水中トレッドミルは減量には最も効率の良い運動ですので、減量を考えている方にはお勧めです。
減量のためには何よりも「継続」が重要です。飼い主さんも、犬猫も無理なく続けられるように、その子にあった方法・目標を一緒に決めていきます。 当クリニックでは減量したい方に向けたダイエットコースもご用意しております。 詳しくは料金表のページを参照ください。

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