運動療法について
こんにちは😄
前回のブログでもお伝えした様に、当クリニックももうそろそろ開院半年を迎えます。
まだまだ認知度は低い「動物のリハビリ」という分野ですが、
「こんな病院あったんだ!!」
「頑張って通ってみる!!」
などの声をいただけることもちらほら…
とてもありがたく感じています。
特に水中トレッドミルは、おそらく山口県内では
当クリニックと大学病院にしかない設備のため、
それを目的に通ってくれている方も多くいらっしゃいます。
水中トレッドミルについては以前のブログでもお伝えしましたが、
リハビリ分野では「運動療法」のひとつにあたります。
「運動療法」とは、字の通り、
運動(体を動かして)行うリハビリテーションです。🏃♀️
陸上で行う運動療法はたくさんあります。
今回はその一部をご紹介したいと思います。
①姿勢を維持する運動
運動とは少し違う様に思うかもしれませんが、
綺麗な姿勢を維持する訓練は運動療法の一つです。
正しい姿勢を保てるようにすることが目標です。
いろいろな素材の床の上で立ってみたり、
前後の高さを変えて正しい体重のかけかたを訓練したりします。
姿勢のバランスが崩れている子、麻痺などでしっかり立てない子など、
それぞれの状態に合わせて、補助をしたり、マットを変えてみたりしながら実施します。
②スロープを使った運動
スロープを登ったり、降りたりするだけでなく、
スロープ上で滑らない様に制止させたりもします。
上りでは後ろ足、下りでは前足が強化されます。
スロープの角度や、マットの有無をそれぞれに合わせて調節します。
思っている以上に滑ってしまう子が多いです。
③キャバレッティーレール
並べられた棒を跨いだり、くぐったりします。
それにより、足をしっかり曲げる訓練になります。
(関節可動域の確保)
アジリティーでも使用する道具なのですが、
アジリティーとは違い、ジャンプをさせずに、
ゆっくり歩いて跨がせる様にします。
④バランスディスクやバランスボール
不安定なバランスディスクやボールを使って運動を行います。
体幹を鍛えたり、足腰の強化、体重の掛け方の練習などに利用します。
上に完全に乗るだけでなく、一部だけ載せたりすることもあります。
様々な形のものがありますので、それぞれに合わせて使用します。
今回紹介したのはほんの一部…
目的と、それぞれの性格、状態などに合わせて いろいろな運動療法を組み合わせて行います。
運動療法は
疾患に対するリハビリテーションだけでなく、
体力をつけたいフィットネスや、
病気の予防としての体力づくり、
減量
など、様々な子に行っています。
でも、この運動療法
1回やれば終わり ではありません。
継続していくことが何より大事です。
そのためには本人が嫌がらずに、楽しみながら実施できることがとても大事です。
本人のモチベーションを上げるため、
また、飼い主さんも続けやすい様に、
当クリニックではそれぞれに合わせた工夫をしています。
例えば、
・試してみて苦手そうなことはしない
・道具に慣れることから始める
・めちゃめちゃ褒める!!
・おもちゃを使う
・おやつを使う
・飼い主さんに誘導してもらう
などです。
特におやつは有効で、
当クリニックに来院されているほとんどの子はおやつ目当てで頑張れる子が非常に多いです。
いつもと違うおやつをもらえるとよりモチベーションは上がっている様です、
特別感を出すためだけでなく、アレルギーの子、カロリーが気になる子、食べるものにこだわっている子
のためにも、
当クリニックではいろいろなおやつを用意しています。
・フリーズドライのおやつ
・ちゅーる
・ビスケット
・アレルギー対応のおやつ
・低カロリーのおやつ など
ご希望のものがあれば、遠慮なくおっしゃってください。
もちろん、飼い主様が持ってきてくれたおやつを利用することもありますので、
ご持参いただいて構いません。
あまり量はたくさんあげたくないので、
それぞれのおやつを小さく千切ったり、時間をかけて与えたりしながら、
実施しています。
お気に入りのおやつがあれば、販売も行っていますので、
お声掛けくださいね。